最近、スタバにハマっている。
スタバが流行り始めた当初、僕は「スタバ?あ~あのおしゃれ気取りなドヤ顔リア充どもの巣窟ね」などとのたまい、もっぱらコメダ珈琲でメロンソーダを啜っていた。
あるとき友人に引きずられ、半ば無理やりスタバの敷居をまたいだところ、フラペチーノとかいう飲み物のすばらしさに衝撃を受けてしまった。今となっては、スタバとコメダと時々ドトールをローテーションする生活をしている。
スタバのフラペチーノといえば、欠かせないのがふわふわのホイップクリーム。バリスタさんが、なにやら銀色のボトルを使ってクリームをシュ~って絞ってくれるアレ。
このシュ~ってやる謎の技術、「エスプーマ」というらしい。なんか強そう。
スタバのホイップクリームって、よそとは何かが違うような気がする。ふわっと軽くて、でも口当たりはなめらか。つまり超おいしい。ついつい「ホイップ多めで」と注文してしまうくらいには。
そんなスタバのホイップクリーム、そのおいしさの秘訣は「エスプーマ」にある。
「エスプーマ」とはスペイン語で「泡」という意味。液体状の食材に亜酸化窒素ガスを混ぜることでふんわりとしたムース状にするという、画期的な調理法だ。
亜酸化窒素ガスは食品添加物として認められているガスなので食べても大丈夫。日本では代用品の二酸化炭素を用いるものが一般的なんだって。
分子ガストロノミーという学問分野がある。
ガストロノミーは「美食学」とも訳され、「文化と料理との関係を考察する学問」を意味する。分子ガストロノミーとは、料理の過程で食材が変化する仕組みを分析し、解明するというもの。エスプーマも、分子ガストロノミーの中で生まれた新しい調理法の一つだ。
分子ガストロノミーは、いままで「料理人の勘」的なあいまいな形で伝えられてきたものが理論で説明できるようになり、調理法の改善や新たな食材・料理、調理器具の開発につながる…というすごい学問なのだ。
液体のシロップをかけると、あっという間に解けてしまうかき氷。液体シロップよりも長く氷の繊細な食感が楽しめるとあって、エスプーマかき氷が全国で大流行中だ。
名古屋でも、主に大須を中心にエスプーマかき氷が食べられるお店が増えている。
(画像引用元:食べログ『エスプーマミルクとフルーツたっぷりフォトジェニックかき氷』)
創業100年以上を誇る大須の甘味処「吾妻茶寮」。その看板メニューである『極みるく』は、かき氷にエスプーマでホイップしたみるくソースと旬のフルーツを目いっぱい盛りつけた、見た目も楽しい新感覚スイーツ。
その他にも極み抹茶、宇治みるく金時、大人のティラミスなど、エスプーマメニューが充実している。
(画像引用元:食べログ『レアチーズとベリーが見事に融合した冬でもイケてるカキ氷』)
ドライフルーツやナッツを扱う専門店、金山とまとの自信作。エスプーマされたふわふわのクリームに、ミックスナッツとキャラメルソースがたっぷりトッピングされたかき氷だ。
かき氷とナッツって合うんだなあ。意外。
ほかにも、ドライフルーツの桃を漬け込んで作る桃シロップを使った『めっさこいピーチ』など、ドライフルーツ専門店ならではの濃厚かき氷も人気。
(画像引用元:食べログ『食後にかき氷タイム♪』)
釜飯みたいな器に入った姿が印象的な「あんどりゅ。」のかき氷。この器は保温性に優れていて、かき氷が溶けにくいんだとか。
かき氷のメニューはさっぱり系からこってり系まで20種類以上にも及ぶ。『こうちゃキャラマキアート』『しおきゃらめるおし』そして一番人気の『てらみす』などの個性的なメニュー名も人気の秘訣。
簡単にふわふわムースが作れるエスプーマ。
それもとっても素敵なんだけどあれもいいよね、ソーダマシン。これと水さえ用意すれば、おうちで簡単に炭酸水が作れる優れもの。ソーダ割りが飲みたいのに炭酸水がない!ってときに活躍するのはもちろん、お好みのドリンクを炭酸にすることもできる。
ということはだ。任意の日本酒をスパークリング日本酒にすることだってできてしまうのだ。
なんてことだ!文明の利器最高!
ふわふわのエスプーマ、しゅわしゅわのソーダマシン。
どちらもきっと、この暑い夏を楽しむためのいい刺激になってくれるだろう。
一家に一台欲しいソーダマシン:ソーダストリーム sodastream
*2018年8月6日追記
驚かないで聞いてほしいんだけど、実は『あんどりゅ。』は大須に二店舗ある。
上前津寄りの『かき氷専門店あんどりゅ。本店』と、大須観音すぐの『BAR 2世古 with あんどりゅ。』ちょうど大須商店街の両端付近にあるので、まずどっちかでかき氷食べて、大須で買い物を楽しんで、シメにかき氷食べて帰る…ってことができちゃうわけだ。
胃腸弱いから僕はやらないけど。
僕が今回お邪魔したのは大須2号店、『BAR 2世古 with あんどりゅ。』どうやら夜はお酒も飲めるらしい。この時点ですでに再訪が確定した。
かき氷は全品800円(税込)で、料金先払い制。氷が柔らかくて解けやすいので「友達の分は待たずにお食べください」とのこと。
やべ~財布に小銭がないけど割り勘どうしよ~とか、自分だけ先に食べるのはな~とか、そういうの全部かなぐり捨ててかかれってことなんだろう。かき氷は遊びじゃないんだ。
すごい!平べったい!皿うどんみたい!
僕が確認した限りでは『しおきゃらめるおし』と『てらみす』は皿うどんタイプ、『こうちゃみるく』は釜飯タイプでの提供だった。メニューによって違うのかな。それとも店員さんの気分?
『しおきゃらめるおし』は、キャラメルソースがたっぷりかかったふわふわの氷に岩塩がトッピングされた、夏にピッタリのかき氷。いやそもそもかき氷って夏のものなんだけど。
しっかり甘いんだけど、氷の軽い食感と塩味がアクセントになって最後まで飽きずにいただけました。とってもおいしかったです。
ふしぎな形のスプーン。先がちょっと手前側に曲がってるので食べやすい!
スガキヤのラーメンフォークに似た企業努力を感じる。ぜひ左利き用も開発してほしい。
店内は「外よりは涼しいけどちょっと暑いな」くらいの室温だった。この温度、かき氷屋さんとしては大正解だと思う。
かき氷って、だいたい半分も食べるころには寒くてたまんなくなるよね。内から冷えるし。でも、このちょっと暑いくらいの室温だと最後までテンション高く食べ切れる。
なんならもう1皿くらいいけそうだった。胃腸が弱いのでやめておいたけども。
『BAR 2世古 with あんどりゅ。』が入っている大須マルシェというビルの中には「金山とまと」さんもある。
胃腸の強いかき氷ジャンキーの方はぜひ、ハシゴ酒ならぬハシゴ氷に挑戦してみてはどうだろうか。
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