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地下鉄 乗るのが楽しみになる?名古屋地下鉄まめちしき

殺気うずまく名古屋市営地下鉄・東山線

地下鉄。大都市の地下を走り、ひとびとの大事な足となる鉄道だ。毎日の通勤・通学で使う人も多いだろう。

僕も、毎日の通勤に地下鉄の東山線を使っている。その殺人的な混み具合に呪詛を吐くのが毎朝の日課だ。

 

東山線は、名古屋市交通局が運営する地下鉄の一路線。名古屋の地下鉄の中で最も混む路線として知られている。
その乗車率は最混雑時で約150%とも言われ、特に朝の通勤ラッシュには鬼気迫るものがある。

あの狭い車内に立ち込めるヒト由来の蒸気、熱気、殺気。すさまじいの一言だ。
古代中国に、多種多様な毒虫を瓶に詰めて共食いさせる「蟲毒」という呪術があったらしいけど、それに似たものを感じる。

 

これは僕の憶測だけど、少なくとも毎朝300人くらいは死人が出ているだろう。

 

ここが変だよ名古屋の地下鉄 東山線編

地下鉄は地下を走るから地下鉄、サルでも知ってる世界の真理。

しかし名古屋には、地下鉄を名乗りながら高架を走る路線が存在している。いったいどこだ、そんな不届きな路線は。

 

東山線だ。

 

一社駅までは粛々と地下を走っている東山線は、一社駅から上社駅の間あたりから急に地下を脱し、そこから終点の藤が丘まではずっと高架を走る。
なんということだ。毎朝毎朝人死にを出すだけでは飽き足らず、これ以上罪を重ねるつもりか東山線。

 

ではなぜ、その区間だけ高架を走ることになったのか。

そもそも地下に鉄道を走らせるのは、建物が多い都市部では駅と線路を作るための用地の確保が難しいから。それでも地下を掘るのは大変だし、土地に余裕のある郊外は地上走らせたらいいじゃない!という方向で落ち着いた結果こうなったらしい。

まあ、そういうことなら許してやらんこともない。

 

あとこれは全くの私怨だけど、なんで一社は「いっしゃ」なのに上社は「かみやしろ」なんだ?
なんのひっかけなんだ。なんで隣同士の駅なのに「社」の読み方にバリエーションつけてくるんだ。
合わせてくれよ。仲悪いのか?

 

ここが変だよ名古屋の地下鉄 鶴舞線編

鶴舞線は、東山線と同じく名古屋市交通局が運営する地下鉄の路線。実はこいつも高架走る系地下鉄だ。

とはいっても、鶴舞線が高架を走るのは名鉄の上小田井駅に乗り入れるほんの一瞬のこと。まあ、そのくらいなら許してやらんこともない。

 

そう、鶴舞線は名鉄線と繋がったちょっと不思議な路線なのだ。毎時2本間隔で名鉄犬山線、毎時4本間隔で名鉄豊田線の直通列車が走っている。シルバーの車体に青いラインの車両(鶴舞線)に交じって真っ赤な車両(名鉄)が同じホームにやってくるので、慣れてないとびっくりするかもしれない。

 

さらに、鶴舞線のホームで電車を待っていると、新しい車両と古い車両とがごちゃ混ぜになった編成の列車と出会うことがある。

鶴舞線が開業するにあたり、4両編成×23本、計92両の電車が作られました。その後、いろいろあって6両編成に組み変えることになりました。
ここで問題です、92両ある電車を6両ずつ組にしたら電車は何両余りますか。
そう、2両余りますね。

さて、この余った2両をどうしようか迷った名古屋市交通局。廃車にするのも忍びないと、最終的に「新しく導入する車両を4両余るよう作り、旧型車両2両とくっつけて6両編成にする」という手段をとった。

そしてできあがったのが、旧型と新型の車両が一緒になった不思議な列車。先頭車両の車両番号からとって「3159編成」と呼ばれている。

 

運良く出会えたら、名古屋市交通局の「もったいない精神」を直に感じてほしい。

 

参考:まるはち交通  地下鉄車両の今後の動き(新車情報・改造車情報)
老朽化した車両の廃車と、新型車両への更新が進んでいるみたいだ。3159編成はどうなっちゃうんだろうね…

 

通勤ラッシュで戦場と化す名古屋の地下鉄

朝の通勤ラッシュ

名古屋城熱田神宮東山動物園などの観光名所に近い駅では、名古屋弁での構内放送が行われている。名古屋を訪れたモノ好k…観光客の方々にアピールするとともに、和やかな雰囲気を作るのが目的らしい。

参考:朝日新聞デジタル「よう来てちょうだゃぁ」 駅アナウンス、名古屋弁に

 

しかし、たとえ観光地最寄り駅であろうと朝夕のラッシュ時には皆同じく戦場と化す。それが名古屋の地下鉄だ。

名古屋弁での構内放送も、ラッシュの時間帯には普通のアナウンスに切り替わる。いくら地元の言葉といえど、混雑という最悪のストレス状況下では火に注ぐ油になりかねないからだろう。

 

 

朝の駅は戦場。人はみんな、傷を負った戦士。

名古屋で働く人々の戦いは、通勤電車からすでに始まっているのだ。

 

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