確かに、名古屋市科学館には子供向けの展示が多いし、小学校の遠足の行き先としても大人気だ。
だからといって「子供の行くところでしょ」といって敬遠するのはもったいない、それが名古屋市科学館だ。
ここはひとつ、だまされたと思ってお付き合い願いたい。
3階にある竜巻ラボでは、高さ9mの人工竜巻が立ち上がるさまを観ることができる。3階と4階の間が吹き抜けになっているので、4階から竜巻を眺めることも可能。
人工竜巻、上から見るか下から見るか。あなたはどこから?僕は上から。
4階の放電ラボでは、テスラコイル2機による放電ショーを見ることができる。ラボ内を走る稲妻の電圧はなんと120万ボルト。ピカチュウで換算すると12匹分。
轟音とともに青白いスパークが降り注ぐ様子は迫力満点。雷が鳴るとワクワクしちゃうような方には特におすすめだ。僕は遠慮しておくけど。
5階にある極寒ラボでは、マイナス30℃の極寒状態を体験できる。寒さを体感するだけではなく、オーロラの映像や本物の南極の氷などの展示でよりリアルに極地を感じることができる。
…けど、寒すぎてそんなところにまで気が回らないという声もあったりなかったりする。
ちなみに、放電ラボと極寒ラボは整理券制。1回ごとの定員は放電ラボが60名、極寒ラボが20名の狭き門となっている。その上かなり大人気の展示なので、両方体験しようと思うとかなり頑張らなきゃいけなくなる。
「極寒ラボの整理券を取り損ねた!でも寒い部屋で凍えたい!」
「早起きできないから朝イチなんて無理!でも寒い部屋で凍えたい!」
……という方は、生命館3階の「暑い部屋・寒い部屋」へGO。
乾燥地帯を再現した気温40℃の「暑い部屋」と、極北地域を再現した気温マイナス5℃の「寒い部屋」が並んだこちらは、整理券なしで自由に体験できる。
「寒い部屋」の温度は極寒ラボのマイナス30℃には程遠いけど、マイナス5℃でも十分寒いので大丈夫。
「暑い部屋」と「寒い部屋」、行き来しすぎると温度差で風邪引くから気を付けてね。
名古屋市科学館といえば、外せないのがプラネタリウム。
名古屋市科学館のプラネタリウム「Brother Earth」はドーム内径35m(外径は39.2m)を誇り、世界最大のプラネタリウムとしてギネスブックにも載ってるすごいやつ。
…なんだけど、愛知県内の小学生のほとんどがそのすごさをよく分かっていない。
というのも、彼らはここ以外のプラネタリウムを知らないことが多く、これがプラネタリウムのスタンダードだと思って育つから。「へーこれが世界一なんだ、ふーん」って感じ。
贅沢というか、ちょっともったいない話だよね。もっと誇っていこうな。
プラネタリウムでは、星にまつわる神話から天文学の話まで幅広いテーマを取り上げている。学芸員さんが易しく解説してくれるので、天文の知識ゼロでも楽しめる。
毎回、本題に入る前に「今夜はこんな星が見えるはずですよ」みたいなシミュレーションをやってくれるんだけど、僕はあれが本当に大好き。帰り道、夜空を見上げながら「これ今日プラネタリウムでやったやつだ!」ってやるのが最高に楽しい。
夢中になりすぎると電柱にぶつかるから気を付けてね。違うお星さまが見えちゃうからね。
詳しくはコチラ:名古屋市科学館 公式サイト
科学館の入口にある看板の「名古屋市科学館」という文字の左側に埋め込まれている球体のオブジェ。この球体の直径は、ちょうど後ろに見えるプラネタリウムの球体の外径を「太陽の直径」としたときに「地球の直径」と同じになるように計算されている。
1階にあるロッカーは扉ひとつひとつに元素の名前が当てはめられている。
現在発見されている元素は全部で118、ロッカーの数は130台。12台のロッカーの扉に何も書かれていないのは、新しい元素が発見されたときのためなんだとか。
この世に、まだ発見されていない元素があるのかと思うとちょっとワクワクするね。
ミュージアムショップ「SO-NANDA!」には、ここでしか買えない科学館オリジナルグッズが並んでいる。星座モチーフのペンダントやカラフルなマスキングテープなどなど、こういった施設には珍しく普通にオシャレな品揃え。
先述のロッカーをモチーフにした元素ロッカー柄が人気らしく、トートバッグや手ぬぐいなどの商品が展開されている。
※ミュージアムショップの商品は時期により入れ替わることがあります。
(画像引用元:名古屋市科学館 | 科学館を利用する | 展示ガイド )
ほかにも、2階にいる恐竜の骨格標本はティラノサウルスじゃなくて正確にはマプサウルスだとか、科学館の公式サイトで配布されている観測衛星のペーパークラフトがクオリティ・難易度ともにどう考えても子供向けじゃないとか、魅力(?)が尽きない名古屋市科学館。
ペーパークラフトのダウンロードはコチラから:名古屋市科学館 | 科学について調べる | 天文情報 | ペーパークラフト
子供のようにはしゃぐもよし、大人ならではの楽しみ方を見つけるもよし。
「小学校の遠足で行ったっきり」なんて人にはぜひ、改めて訪れてもらいたい。
きっと新鮮な発見があるはずだ。
一緒にされがちなでんきの科学館についてはコチラの記事で↓
でんきの科学館 – 名古屋市科学館とでんきの科学館の正しい見分け方
※2018年12月追記
名古屋市科学館では現在、特別展『スイーツ展』を開催中。
2匹の猫に導かれて『お菓子の王国』を巡りながら、スイーツの魅力と秘密を知る…というコンセプトの展覧会だ。
見渡す限りのかわいいスイーツに埋め尽くされた会場内は、すべて写真撮影OK。インスタがはかどりそう。
2018年12月28日からは、Twitter発の大人気コミック『こぐまのケーキ屋さん』の原画展も開催中だ。
有名パティシエとのコラボスイーツや展覧会オリジナルの雑貨など、お土産も充実。
バレンタインも迫ってきていることだし、一度足を運んでみては?
会期:2018年11月23日(金)~2019年2月11日(月)
会場:理工館 地下2階 イベントホール
詳しくはコチラ:スイーツ展 | 中京テレビ
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