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でんきの科学館 名古屋市科学館とでんきの科学館の正しい見分け方

それは本当にでんきの科学館ですか?

友「でんきの科学館行きたい!」
僕「いいね!」
友「あれが見たい!雷バリバリするやつ」
僕「そういえばあったねそんなの」
友「あとあれ見たい、竜巻作るやつ」
僕「そんな展示あったかな…」
友「世界最大のプラネタリウムはぜったい観なきゃ!」
僕「分かったぞ!それ名古屋市科学館だな?!」

 

 

以上お送りしたのは、僕と地元の友達が交わした会話の一部だ。お分かりいただけただろうか、親愛なるわが友人が「でんきの科学館」と「名古屋市科学館」を見事にごちゃごちゃにしてしまっていることを。

展示の分野がちょっとかぶってたり、お互い近い場所にあったりして、混同されてしまうことが多いこの二つの科学館。実は、それぞれに全く違う魅力を持った施設なのだ。

 

というわけで、今日はみんなに「でんきの科学館」と「名古屋市科学館」の見分け方を覚えて帰ってもらいたいと思う。

 

ちなみに大阪には「電気科学館」、東京には「電気の史料館」がある。ややこしいわ。

大阪市科学館 電気科学館について

東京電力 電気の史料館

 

まずはでんきの科学館について知ろう

名古屋市科学館については以前紹介したのでそっちを見てもらうとして、今回はでんきの科学館について紹介しよう。

名古屋市科学館についてはコチラをどうぞ:名古屋市科学館 – ワクワクが僕たちを待っている!

 

でんきの科学館は、その名の通り「でんき」をテーマにした展示施設。中部地方の電力供給を担う中部電力が運営している。

でんきの科学館が建っているのは、中部電力の前身である「名古屋電燈会社」が保有していた石炭火力発電所の跡地。いわば名古屋の電気事業の始まりの地というわけだ。科学館の正面入り口前広場に記念碑があるので、訪れた際にはぜひチェックしてくれよな。

でんきの科学館フォトスポット
ちなみに、科学館の入り口では白衣を着てスーパーおうむくん(後述)たちと写真が撮れるよ。

 

電気にまつわるいろいろてんこ盛り

ウェルカムゲートを抜けて「電気の発見」フロアに入ると、電気の発展に寄与した科学者たちのホログラムがお出迎え。ホログラムだなんてとっても近未来的でワクワクしちゃうね。

エジソンさんこんにちは
エジソンさんこんにちはー!

 

でんきの科学館では、「おもしろ実験」と称した実験ショーや工作教室などが行われており、楽しみながら電気の仕組みを学ぶことができる。電磁誘導や発電機の仕組みなど、『そういえば学校で習ったような気がするけど全く覚えてないぜ』レベルのことも、分かりやすく解説してくれる。

微弱な電流でビリビリできる感電体験や、手を近づけると光が集まってくるプラズマボールなど体験型の展示も充実。電気を身近に感じられるのがでんきの科学館最大の魅力だ。

プラズマボール
電気を操る能力者的な気分になれるプラズマボール。

 

どこまで聴こえる?あなたの知らない音の世界

電気だらけの展示の中、ちょっと毛色が違うのが4階「ふしぎのくに」。遠近法や錯視などのトリックを利用した展示がずらりと並び、思わず「なんで?!どうして?!」を連発してしまう、楽しいエリアだ。

その中の「あなたの知らない音の世界」コーナーでは、自分の耳がどの周波数の音まで聞き取れるのか(可聴範囲)をざっくり計ることができる。人間の可聴範囲は、個人差はあれどだいたい20Hz~15000Hzほど。耳のいい人なら20000Hzくらいまで聞こえるらしい。

 

ちなみに、猫の可聴範囲は20Hz~60000Hz。すごい。めっちゃ聴こえてる。さすがお猫様。そんなお猫様が一番聴き取りやすいのは、250~35000Hzくらいの比較的高い音なんだそうな。猫とよりよくコミュニケーションを取りたい方は、常に裏声で話しかけるといいかもしれない。

ちなみに僕は「うわなんだこいつ…」みたいな目で見られたよ。つらいね。

 

でんきの科学館と名古屋市科学館は何が違う?

決定的な違い:入場料

まず、名古屋市科学館とでんきの科学館の決定的な違いをご紹介しよう。入場料だ。

名古屋市科学館の場合は大人1人につき800円(展示室と世界最大のプラネタリウム)、対するでんきの科学館はなんと無料だ。これだけの充実した施設を無料で公開してしまうなんて、中部電力さんはちょっと懐が広すぎやしないだろうか。完全に慈善事業だ。

 

キャラクターのクセの強さ

名古屋市科学館にもでんきの科学館にも、来館者を出迎える個性的なキャラクターがいる。

でんきの科学館のキャラクターは『スーパーおうむ』くん。鳥のオウムと電気抵抗の単位Ω(オーム)をかけた素敵なお名前だ。なにがスーパーなのかはよく分からないけど。

対するは名古屋市科学館のキャラクター『アサラ』くん。この名前はアストロ(Astro:宇宙)、サイエンス(Science:科学)ライフ(Life:生命)の頭文字からとったもの。そのなんとも言えないフォルムは、見る人の解釈によって「宇宙に存在する未知の生物」「原子やエネルギーの象徴」「生命の源」「アメーバ」と変わるらしい。

…見るものによって形を変える、宇宙科学から生まれた生命体。SF映画のラスボスとかに出てきそうな設定だけど大丈夫なんだろうか。

 

オールラウンダーの名古屋市科学館、一点集中型なでんきの科学館

名古屋市科学館とでんきの科学館。似てる似てるとは言われるけども、実際の展示内容を見てみると全然違ったりする。

科学・物理・生物・宇宙と、いわゆる「理科」的なものを網羅している名古屋市科学館に対して、でんきの科学館はとにかく電気・エネルギーの分野に特化した科学館。電気の発見と発展の過程や中部電力の歴史、発電所の模型などなど「ここに来れば電気のことはだいたい分かる」って感じのラインナップだ。

浜岡原子力発電所のリアルタイムの運転状況や、身近な食べ物の放射能の強さが学べる放射能チェッカーなど、原子力発電についての展示も充実している。

 

でんきの科学館 ベンチ

これはでんきの科学館3階にある、風力発電のブレード(プロペラみたいな部分)の実物大模型を利用したベンチ。ちょっと座りにくいのはご愛敬。

 

でんきの科学館 イベント情報

各種イベントを定期的に行っているでんきの科学館。大人も子供も一緒になって楽しめるものばかりなので、親子で・友達同士で参加してみては?

 

実験名人によるサイエンスショー

科学実験のスペシャリストを招いて行う、本格的な実験ショー。
直近のサイエンスショー情報はコチラから: 実験名人によるサイエンスショー

 

クリスマスイベント「ワンダフルクリスマス!サンタクロースからのおくりもの」

クリスマスにちなんだラリーや工作、ミニ科学実験などを通じて楽しく科学を学べるイベント。
詳しくはコチラから:クリスマスイベント「ワンダフルクリスマス!サンタクロースからのおくりもの」

 

でんきの科学館と名古屋市科学館、一番の大きな違いは

でんきの科学館と名古屋市科学館。この伏見の二大科学館が、似て非なるものであることがお分かりいただけただろうか。どうかな。あんまり自信ない?そっかあ。

 

 

世界最大のプラネタリウムがあるのが名古屋市科学館。ないのがでんきの科学館。こんな感じでざっくり覚えていてもらえばとりあえずは大丈夫です。

どっちも楽しいところだから、ぜひ足を運んでみてね。

詳しくはコチラ:中部電力 でんきの科学館(展示館)

プラネタリウムがある方についてはコチラ:名古屋市科学館

 

紛らわしいつながりでコチラの記事もどうぞ:伏見 – 名古屋と京都、ふたつの「伏見」

 

Map/Info

名称
でんきの科学館
住所
愛知県名古屋市中区栄2丁目2−5
営業時間
9:30~17:00(月曜定休)
電話番号
052-201-1026
公式サイト
http://www.chuden.co.jp/e-museum/
名称
名古屋市科学館
住所
愛知県名古屋市中区栄17番1号 芸術と科学の杜・白川公園内
営業時間
9:30~17:00(月曜定休)
電話番号
052-201-4486
公式サイト
http://www.ncsm.city.nagoya.jp/

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